「FXで借金地獄になることはある?」
「どんなケースで借金地獄に陥るの?」
「FXで借金地獄にならないための対処法が知りたい」
FXで失敗すると、借金地獄に陥るのではないかと不安で、なかなか手を出せない方もいるのではないでしょうか。
たしかにFXは投資なので、損をすることはあります。
しかし、借金地獄に陥るまで放置しなければ、損失を最小限に抑えることは可能です。
そこで、こちらの記事では以下の内容について解説していきます。
- FXで借金地獄に陥ってしまう理由
- 借金地獄に陥らないための対策
- 借金地獄に陥ったときの対処法
FX投資を考えている方は、失敗して借金地獄に陥らないように、ぜひ参考にしてみてください。
FXで借金地獄に陥ってしまう6つの理由
FXで借金地獄に陥ってしまう理由は、主に6つあります。
- 生活費や借金に手を出してしまう
- 損切りをしないため損失が大きくなってしまう
- ロスカットシステムが働かない
- 土日に大きな値動きがあった
- レバレッジをかけすぎた
- 様々な通貨に手を出す
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.生活費や借金に手を出してしまう
投資資金がなくなったからといって、生活費や借金に手を出してしまうと、借金地獄に陥るリスクが高まります。本来、FX投資は余剰金で行うべきです。
しかし、損失を取り返そうと新たな借金を作れば、借金地獄から抜け出せなくなります。
そもそも、生活費や借金に手をつけないといけない状況の場合、トレードのやり方に問題があると考えられます。FXの勉強をするなど「現状のままで投資を続けてはいけない」と気づくことが大切です。
2.損切りをしないため損失が大きくなってしまう
FX投資で利益を出し続けるのは、ベテランの投資家でも困難です。
ときには損失が出ることがあります。そこで、大きな損失になる前に行うのが損切りです。
損切りは、損失を抱えている状態で決済することです。損失を受け入れることになりますが、これ以上マイナスが大きくなる前に損切りしなければなりません。
「もしかしたらプラスになるかも」「損失を受け入れられない」となかなか損切りできないと、マイナスが膨れ上がってしまいます。借金地獄に陥るほど取り返しがつかない事態になる前に、損失を最小限に抑えるべきです。
3.ロスカットシステムが働かない
ロスカットとは、損失が一定の基準に達するとFX会社側が強制決済を行う仕組みです。投資家が大きな損失を抱えないようにするためのシステムです。
しかし、ロスカットが働かない(間に合わない)ケースがいくつかあります。例えば、以下のような場合です。
- 大幅な為替相場の変動によって証拠金以上の損失が発生する
- FX会社の休日(土日)に為替変動が起きてロスカットができない
- FX会社のシステムトラブルによりロスカットが働かない
ロスカットは投資家を守るシステムではありますが、急な相場の変動に間に合わず、大きな損失を受ける可能性があります。
「ロスカットがあるから大きな損失はないだろう」と安易に考えるのは危険です。
4.土日に大きな値動きがあった
FXの取引市場は土日が休みなので、投資家は取引できません。
日本の取引市場は休みでも、海外の人は取引を行っているため、土日に休んでいる間に為替相場が大きく変動することがあります。
通常であれば、土日に為替相場の変動があっても月曜日のレートにより大きな損失が出ることはほとんどありません。
しかし、リーマンショックなど経済に大打撃を与えることがあると、ロスカットが間に合わずに大きな損失が出る可能性があります。
特に、高いレバレッジで取引を行っている場合、土日を挟む際には注意が必要です。
5.レバレッジをかけすぎた
レバレッジをかけすぎると、大損して借金地獄に陥るリスクが高まります。
FXの取引は、レバレッジをかけることで投資金の何倍もの売買が可能です。少ない金額でも多くの利益を得るチャンスなので、上限いっぱいまでレバレッジをかける人もいます。
しかし、一攫千金狙いで高いレバレッジをかけると、失敗したときに一気に資金を失います。特に初心者でFXに慣れていない場合、必要以上にレバレッジをかけるのは危険です。
6.様々な通貨に手を出す
FXで様々な通貨に手を出すと、資金がマイナスになる可能性があります。
FXの取引は、外貨の買い売りで利益を得るものです。なかにはドルやユーロなどのメジャーな通貨ばかりでなく、マイナーな通貨もあります。
「金利が高く珍しい通貨なら利益を得るチャンスかもしれない」と、安易にマイナーな通貨に手を出すと、マイナスに動いたときに大きな損失が出ることがあります。マイナーな通貨は取引する人が少ないので、ちょっとした要因で為替が変動しやすいためです。
さまざまな通貨に手を出すなら、それぞれの特徴をきちんと踏まえておくことが必要です。
FXで借金地獄に陥らないための対策7選
FXで借金地獄に陥らないためには、リスクを回避する方法を知り、実践することが大切です。
こちらでは、以下7つの方法について解説していきます。
- 資金を十分用意する
- レバレッジはなるべくかけない
- 珍しい通貨は極力手を出さない
- 損切りルールを決める
- 予測が立てられない場合は取引を控える
- 土日を挟んでポジションを保有しない
- FXの勉強をしっかり行う
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.資金を十分用意する
FXで借金地獄に陥らないようにするには、資金を十分に用意することが大切です。FXの投資を行う時は「余剰金で取引する」ということを徹底しましょう。
生活費に手を出し、足りなくなったら消費者金融からお金を借りるという悪循環にならないように気をつけなければなりません。
また、余剰金がないのに「生活費を増やしたい」とFXを始めるようなことは控えましょう。
2.レバレッジはなるべくかけない
レバレッジは極力かけないようにした方が良いでしょう。
FXは、手持ちの資金の何倍もの取引が可能なのが魅力的なところです。成功すれば多くの利益が得られますが、失敗したときのリスクも考える必要があります。
レバレッジをかけすぎないことを意識すれば、万が一為替の変動が起きたときに損失を最小限に抑えられます。1倍にしておくのが無難ですが、多くても3倍程度までに留めておいた方が良いでしょう。
3.珍しい通貨は極力手を出さない
FXは、さまざまな通貨が投資対象なのも魅力の1つです。しかし、珍しい通貨に手を出すのはリスクが高いので、控えたほうが無難でしょう。
珍しい通貨は、取引する投資家が少ないのでちょっとしたことが原因で大幅な為替変動につながるリスクがあるためです。
値動きが大きいと利益を得るチャンスと考える方もいるでしょう。しかし、大きな利益を得られる可能性があるということは、大きな損失を被るリスクもあるということです。なるべくメジャーな通貨で安定した取引を行うことをおすすめします。
4.損切りルールを決める
FXで投資をする際は、自分で損切りルールを決めましょう。FXで大きな損失が出る原因で「損切りするタイミングを逃した」というのはよくあるケースです。
特に初心者の場合、自分の損をなかなか認められず、損切りができないということがあります。また「そのうちプラスになるかもしれないから待ちたい」と考えて損切りを先延ばしにすることもあるでしょう。損切りを先延ばしにすると、より損失が大きくなるリスクが高まります。
FXで利益を得るには、負けを知ることも大切です。自分の中での損切りルールを設定し、例外なく実践していきましょう。
投資を行う際は、一攫千金を狙うのではなくトータルで損をしないことを考えて取り組んでみてください。
5.予測が立てられない場合は取引を控える
FXの損失を防ぐには、相場が大きく動きそうなときに投資をするのは控えた方が良いでしょう。
FXでは、経済に大きな打撃を与える事柄が起こったときに為替が大きく変動します。過去の例でいうと、リーマンショックや、イギリスのEU離脱などが挙げられます。
経済に大きな影響を与えることが起こると、チャンスと考えて投資に力を入れる人もいるでしょう。しかし、どれだけ熟練のトレーダーでも、為替がどう動くのか完全に予測することは不可能です。
特に初心者の場合は自分で予測ができないので、誰かの予測や噂を信じて「儲かるかもしれない」と投資するケースがあります。その結果、大きな借金を抱えるリスクが高まります。
経済が大きく動きそうと感じたときは、ポジションを解消しておいたほうが安心です。
6.土日を挟んでポジションを保有しない
損失のリスクを回避するなら、土日を挟んでポジションを保有することは避けたほうが良いでしょう。日本のFX市場は、土日が休みなので売買ができません。しかし、海外の人は土日の間も売買を行っています。
金曜日から月曜日の間に大きな経済イベントが起こったとき、為替レートが大きく動く可能性があります。しかし、日本人は月曜日の取引開始まで手を出せず、状況を見守るしかありません。土日はロスカットシステムも働かないため、預けた証拠金以上の大きな損失を出す可能性があります。
土日の間に大きな損失を被る可能性がある以上、金曜日に決済を行い、週末はポジションを保有しない方が無難です。
7.FXの勉強をしっかり行う
FXで借金地獄に陥らないようにするには、勉強することが必須です。
値動きの相場を見極めるのは、熟練のプロでも難しいものです。しかし、しっかり勉強することで、大きな損失が出そうなタイミングを見極める精度は高められるでしょう。
まずはデモトレードや少額取引を行い、どんなときに利益(損失)が出るのか、ある程度予測できる状態にしておくことが大切です。
FXで借金地獄に陥ったときの対処法
FXで借金地獄に陥ったら、どう対処すればよいのか気になるでしょう。こちらでは、2つの対処法を紹介します。
- 借金が少額の場合|まずFX会社に問い合わせる
- 借金が多額の場合|債務整理する
万が一に備えて、ぜひチェックしてみてください。
1.借金が少額の場合|まずFX会社に問い合わせる
ロスカットであれば残っている証拠金からマイナス分を差し引くだけですが、あまりにも損失が大きいと損失額を補填しないといけない場合があります。これが追証(追加証拠金)で、FX取引における借金にあたります。あるいはFX取引のために業者からお金を借りてしまうことも借金をかかえる原因になるでしょう。
借金はあるが、自分で返済できる範囲であればFX会社に問い合わせましょう。追加証拠金の金額や入金方法を教えてもらって支払いが済めば解決します。
もし返済金額をすぐに用意できない場合でも、返済計画を伝えておくと柔軟に対応してくれる可能性があります。
2.借金が多額の場合|債務整理する
借金が多額で自分の手に負えなくなったら、債務整理を検討しましょう。
FXが原因で債務整理を行う場合、以下のような選択肢があります。
- 任意整理:今後発生する利息のカットや分割返済など、返済負担を軽減できるか債権者と交渉する。返済実績があるほうが認められやすい
- 個人再生:裁判所に申し立てを行い、債務を大幅に減額してもらう手続き。3年程度で完済することが義務付けられる。残したい資産がある・自己破産の資格制限がある職種の方に有効な選択肢。
- 自己破産:裁判所に申し立てを行い、借金をゼロにする手続き。価値ある資産はすべて差し押さえられる。ただしFXの投資が免責不許可事由に該当すると判断された場合、自己破産できない場合も。
どのケースが適しているのか、自己判断は難しいでしょう。多額の借金を抱えてしまった場合は、早めに弁護士に相談しましょう。
なお、どの選択肢を取ったとしても、異動情報(いわゆる金融事故情報)として信用情報機関に登録されます。手続き後5年〜10年間はクレジットカードが作れなかったり、新たな借入ができなくなったりする点には注意しましょう。
FXで借金地獄に陥らないようリスクヘッジしよう
FXで借金地獄に陥らないためには、リスクを回避しながら投資を行うことが大切です。一度に多くの利益を狙おうとすると、損失も大きくなりやすいです。
特に初心者のうちは、なるべくレバレッジをかけず、損切りラインをしっかり設定して手堅く投資を行いましょう。生活費に手を出したり、消費者金融に頼ってまでFXを行うと、借金地獄に陥るリスクが高まります。
FX投資を行う際は、一攫千金を狙うのではなく長い目でみてトータルで利益を出すことを目標にすると良いでしょう。
ぜひこの記事を参考に、借金地獄に陥らないような運用方法でFXに取り組んでみてください!